日本では、側弯症の方に対する運動療法はあまり浸透しておらず、
保存療法といえば、装具療法になり、基本的には手術になるまで経過観察というのが一般的です。
しかしドイツでは「シュロス法®️」のように運動療法を用いて、側弯症の保存治療が行われています。
今回は「シュロス法®️」での評価方法や検査方法を元に、更にあらゆる原因を追求し多角的な面から評価し、より矛盾の少ないトレーニング方法を行う「側弯トレーニング®️」についてご紹介していきたいと思います。
Contents
側弯トレーニング®️とは
「側弯トレーニング®️」とは、理学療法士の中村尚人氏考案の、より簡便で理学療法の視点からも矛盾のないトレーニング方法です。
考案者自身も「シュロスセラピスト®️」の資格を取得され、「シュロス法®️」について学んだ上で、より日本という国や人の特徴に合わせた、側弯症の方に対するトレーニング方法を考案されました。
シュロス法®️と側弯トレーニング®️の違い
シュロス法®️は専門の施設での管理下の元行われる
日本では、側弯症の方に対する運動療法はまだ浸透していませんが、海外では側弯症の保存療法といえば「シュロス法®️」というのが有名です。
シュロス法®️の特徴は、シュロス法®️の原則にしたがって、身体の状態をBody Blockにわけ、このBody Blockの状態から側弯症のタイプ分類分けを行い、そのタイプに合わせて決められた運動を行うというところにあります。
またシュロス法®️専門のクリニックでは、このシュロス法®️による治療を3〜5週間入院し毎日行います。またシュロス法®️の認定取得過程を終了した「シュロスセラピスト®️」の管理下による指導を受けます。
日本では海外と同じような環境で行うのは現実的でない
上記の様に、海外でのシュロス法®️を専門に行われているクリニックでは、かなり高頻度での治療を受けておられます。これが可能なのも実は、発祥の地ドイツでは、このシュロス法®️が保険適応になっているというのもあるかと思います。
しかし日本では、保険治療として側弯症の方に対して運動療法を行うことは出来ません。
なので日本において側弯症の方が、海外と同じ様な施設で治療を受けることは難しく、更に同じ様に高頻度で治療を受けることはあらゆる点において現実的ではないのが現状です。
シュロス法®️のエクササイズは難しく継続が困難
シュロス法®️では、側弯のタイプ別に決まったエクササイズがあります。
私もシュロス法®️を学びましたが、このシュロス法®️でのエクササイズがなかなか難しく、特に若年齢の子供には理解するまで時間がかかるものが多い印象です。
またドイツでの側弯症専門のクリニックの例を見ると、治療の頻度も重要であることから、ご自身でいかにエクササイズを取り組めるかというところにかかってきます。
しかしシュロス法®️のエクササイズは、比較的動きを伴わない、静的なエクササイズが多くなるので、楽しいものではなく継続が難しい傾向にあります。
側弯トレーニング®️の特徴
側弯トレーニング®️は、シュロス法®️での評価方法や検査方法を元にしながら、シュロス法®️を日本で行うにあたり問題のあった運動頻度やエクササイズの難しさなどを踏まえ、より日本という国や人にあわせたトレーニング方法です。
多角的な評価から原因を追求する
そして側弯トレーニング®️の非常に重要な特徴として、体の特徴や、今までの運動歴や家族歴、また生活習慣などあらゆる要因から原因を追求していくところにあります。
またトレーニング方法は、様々な多角的な評価を踏まえ、レントゲン画像(ご持参いただいたものを拝見させていただきます)を元に、トレーニング方法を検討し組み立てていきます。
「特発性側弯症」は、現在まだ原因がはっきりわかっていません。
効果のある治療法も現在手術療法のみとされています。
側弯症の診断を受けた場合、多くは「特発性側弯症」と診断されることが多いですが、上記の様に多角的な評価を行うと果たして本当に「特発性側弯症」なのか?
普段の現場では「機能性側弯症」ではないかと疑わせる方も多い印象を受けます。
こういった事実を踏まえ、あらゆる方面から現在の側弯症の原因を追求しトレーニング方法を検討する必要があると思います。
側弯トレーニング®️の詳細はこちら
僕は、「シュロス法®️」と「側弯トレーニング®️」について学びましたが、「シュロス法®️」を学ぶことで、側弯症の方に対する保存療法の可能性や、体系づけられた評価の仕方やアプローチ方法を学ぶことが出来ました。
「側弯トレーニング®️」では、「シュロス法®️」の特徴も踏まえた上で、さらに側弯の方に対するトレーニングの考え方を学ぶことが出来ました。
一人一人の体が違う様に、まだまだこの「側弯トレーニング®️」もアップデートされている途中です。
ご興味のある方は一度下記のサイトもご覧ください。
側弯症の方のトレーニングをご希望の方はこちら
最後に、私は側弯症の方のトレーニングによるサポートを行なっています。
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渡里恭平
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